ゴムボート釣り 艤装|スパンカー自作
ゴムボートで、流し釣りを可能とするために、スパンカーを自作しました。
スパンカーとは、船尾で風を受けて、船尾が風下に位置するように考えられた、三角帆です。
形には、特に決まりはありません。
ともかく、スパンカーが船尾で風を受けて、船尾が風下に向かえば、それでいいんです。
後は、エンジンを前進に入れれば、風に対する相殺効果で、風の強さと一致した時、ボートは海上で停止することができるんです。
ゴムボートには船首にキールが付いていないため、船首が流れてしまいます。
ゴムボートの中には、エアキールが付いているものもありますが、あれは喫水しているわけではないので、進行方向を一定にするという効果は、ありません。
ゴムボートを走行させた時に初めて、進行方向をある程度、一定にするという効果はありますが、停止をしている状態では、無意味です。
そのため、ゴムボートでは、船首に表差し舵(おもてさしだ)を入れて、船首が流れないようにして、進行方向を一定にしてあげる必要があるんです。
自作する上で気を付けなければいけないことは、帆がピンと張っていなければ、効果が薄れるということです。
たまに見かけませんか?
帆がたるんたるんにたるんだ自作のスパンカーを。
あれでは、折角風を受けても、風に対する反応が鈍くなってしまいます。
各部を構成しているアルミパイプは、メインフレームで使用しているものを使用しており、メインマストの長さは2mです。
スパンカーの生地は、防水ハイパロンコーティングのものを使用しています。
メインマストとブームの連結
スパンカーを自作するうえで、皆さんが苦労されることは、メインマストとブームの連結部分です。
ドアの蝶番を利用したり、されている方もいらっしゃいますが、要はメインマストに対して、ブームが上下左右に自在に動くようにすれば、それでいいんです。
私は、このようにしています。
画像では、ブームが1本しか見えませんが、重なっている状態で、向こう側に同じものがもう1本並んでいるイメージです。
アイボルトを留めているナットは、緩みにくいナイロンナットを使用しています。
メインマストのナイロンナットは、緩まないようにワザと完全には締めていません。
常に緩々な状態です。
スパンカーの仕組み
スパンカーは、風の強さによって、帆の開き具合がを変えられるような仕組みになっています。
私が自作したスパンカーでも、3つのクラムクリートによって、帆の幅を変えたり、帆の向きを左にしたり、右にしたりすることができます。
帆の幅の広げ方
画像の3つあるクラムクリートの真ん中が、帆の幅を変えるロープを止めているクラムクリートです。
真ん中のクラムクリートのロープと、向かって右側のロープをクラムクリートからはずします。
このスパンカーでは、帆の幅を変えるクラムクリートが向かって左側のブームの下に位置しているので、向かって右側のロープをはずします。
向かって右のロープを引っ張ると、右側の帆が右側に大きく移動し、それと同時に帆の幅も広がります。
希望の幅に帆を広げたら、真ん中のクラムクリートに帆の幅を決めるロープを止めます。
帆は、右側に大きく寄っているので、真ん中に位置するためには、向かって左側のロープを外し、左右のロープで真ん中に来る位置に調整し、位置が決まったら、左右のクラムクリートにそれぞれロープを止めます。
帆の幅の狭め方
真ん中のクラムクリートのロープと、向かって右側のロープをクラムクリートからはずします。
帆の幅を決めるロープを引っ張ると、右側の帆が移動して、帆の幅はどんどん狭まります。
希望の幅に帆が狭まったら、真ん中のクラムクリートに帆の幅を決めるロープを止めます。
帆は、左側に大きく寄っているので、真ん中に位置するためには、左のロープを外し、左右のロープで真ん中に来る位置に調整し、位置が決まったら、左右のクラムクリートにそれぞれロープを止めます。
スパンカー使用時の注意
移動の際に、スパンカーを広げた状態でボートを移動しようとすると、スパンカーが風を受けてしまい、中々スピードが出ません。
私は過去に、そのような状態でボートを移動させようとして、大きな波に乗ってしまい、思い切り縦にジャンプしたことがあります。
その後、ボートは思い切り海面に叩きつけられて、同乗者と2人で驚いた経験があります。
ボートを移動する際は、必ずスパンカーを窄めてから移動するように心がけましょう。